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言ノ葉スクラップ・ブッキング〜シーン&シチュ妄想してみた。〜

管理人が妄想したシーンやシチュエーションをショート・ストーリー(?)にしたもの。
ジャンルはファンタジー・恋愛などなど。

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愛にあふれたこの世界で、君と
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JUGEMテーマ:習作短編現代恋愛小説

 

ねぇ、知ってる?

 
夏目漱石は「I love you」を「月が綺麗ですね」って訳したんだって。
すっごいナナメ上をカッ飛んだ、アクロバティックな訳だよね。


でも、何となく分かる気がするな。

 

君のことを愛してる、なんて、日常の中でフツウに口にするには、あまりにも気恥ずかしくて重たい言葉だもん。 

だから、こんな風に日常にありふれた言葉で、さりげなく、自然に、君への好意が伝わればいいなって思うよ。


「日が暮れるの、早くなったね。もう、冬なんだね」

 

こんなにささいな、どうでもいいような言葉だって、一言でもいいから君と話していたいんだ。

一言でも多く、君と言葉を交わして、君と何かを共有していたいんだ。


「見て、あの空。下の方がグラデーションになってる」

 

日が暮れていく時の空の、綺麗なグラデーションが私、好きなんだ。
今日、君と一緒に見られて良かった。

 
好きなものを好きな人と一緒に見られるのって、ちょっとした奇跡だよね。

ふたりとも受験生だから、こうして放課後一緒に帰るくらいしか時間がとれないのが寂しいけど……。


「そう言えば、今日の模試、どうだった?」


本当はね、不安もあるよ。
受験のこと、将来のこと、君との、この先のこと。

 

君と一緒の学校へ行けるか、まだ分からないし。
卒業して環境が変われば、今までと同じではいられなくなるかも知れない。

 

だけど、だからこそ余計に、今のこの時が大事なんだ。
一分一秒だって忘れないように、胸に刻みつけてるんだよ。
いつかの未来に、今の私のことを、ちゃんと思い出せるように。


「あっ。あそこに光ってる銀の星、あれって金星かなぁ?」

 

宵闇の、不思議な透明感のある紺碧の空の中、細い針の先のように小さく鋭く光る星がある。
冬の凍てついた空気の中、ちらちらと哀しげに瞬く星。

 

あの星には確か、とても美しい別名があったはず――

 

「金星だよ。 宵の明星 ( イヴニング・スター ) とも言うんだ」

 

ぼんやり思い出そうとしていた、その美しい名前を、君がさらりと口にしたから、何だか心がホワッてなった。

この感じ、何だか似ている気がする。


そうか。たぶん、きっと“月”じゃなくてもいいんだよね。

きっと星だって、空だって、夕日だって、街の灯りだって、花だって、風だっていいんだ。


君と一緒に、綺麗なものを見ていたい。
美しい何かを見つけたら、君にも教えてあげたい。
私が綺麗だと思ったものを、君も綺麗だと思ってくれたらうれしい。

 

――私がきれいだと思って覚えていた星の名を、君が ( ) っていたことが、こんなにも今うれしいように。


「そうなんだ。…… きれいだね ( ・・・・・ )

 

これ ( ・・ ) が好きだということなら、この世界はもしかして、 愛の告白 ( I love you ) にあふれているのかも知れない。

 

「……あぁ。綺麗だね」


君がそう言って笑ってくれる。
それだけで私は嬉しくなる。

 

もっともっと君と共有したいな。
この世界の、たくさんの綺麗なものを。

この先も、できれば、ずっと……。

 

 


VOICEROID東北きりたん に朗読してもらって動画にしたものです。>
記事続き

 

純恋結晶シリーズの第5弾です。
 

・これまでの現代恋愛SSシリーズが“片想い”や“切ない”系が多かったので、「“甘甘(あまあま)”とまではいかなくても“らぶらぶ”ではある」感じの“両想い”が描きたくて、書いてみました。

 (それでもビミョウな切なさも漂っている気がしないでもない気がしますが…。)

 

・知っている方には超有名な、夏目漱石さんの逸話「月が綺麗ですね」の“自己解釈”です。 

(あくまでも自己解釈ですので、夏目漱石さんの真意についてはサッパリ分かりません。)

 

・「月が綺麗ですね」は遠回しな告白として各方面で密かに大活躍っぽいのですが、個人的には“告白”と言うより“相手からの返事を必要としない愛情表現”の方が萌えるなぁと思うのです。

(あと“月が綺麗ですね”を“定型文”にしてしまわないで、星の数ほどあるバリエーションのうちの“一例”としておいた方が、個人的に萌えるのです。それだとI love youの意図が相手にさっぱり伝わらない可能性もあるのですが、そこがまた粋で萌えると言うか…。)

 

・これから夏に向かうという季節なのに冬の話でスミマセン…。

 

・この一連の恋愛SSシリーズは、ピクシブ小説さんにも投稿しているモノですので、冬っぽい表紙を使いたくて冬の話にしました。

(ここまでの一連の作品で気づいたピクシブ・ユーザーさんもいるかも知れませんが、なにげにピクシブ小説投稿用表紙のフルコンプを狙っているのです。)

 

・PC故障中にpixivさんにて先行公開していた恋愛SS「踊り場の踊り子に捧げるモノローグ」については、ブログ用に編集し直して、そのうちこちらにもUPする予定です。

(タブレットで入力したので、いろいろ表記が変わってしまっていて「直し」が面倒なのです…。)

 

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