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言ノ葉スクラップ・ブッキング〜シーン&シチュ妄想してみた。〜

管理人が妄想したシーンやシチュエーションをショート・ストーリー(?)にしたもの。
ジャンルはファンタジー・恋愛などなど。

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義理の妹は亡国の王女(プロローグ)
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JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの

 

・学生時代にノベルゲームで作ろうと思って書き始めたものなので(そしてゲームは作らずじまい…)小説というよりシナリオ的です。

・選択肢による展開の分岐があります。

・とりあえず冒頭部分のみです。
(他のシーンもそのうち出したいとは思っていますが、間のシーンがちょこちょこ抜けていたりするので…。)

 



幼い頃、俺は何も知らず無邪気に母にねだったものだった。

 
「ねぇねぇ、母上。僕には弟はできないの?」
「まあ。エディーは弟が欲しいの?」
「うん。ジェームズにはお兄さんがいるし、ヘンリーにだって弟がいるんだ。僕も弟が欲しいよ」
「そうねぇ。でも、これは神様のお決めになることだから。弟じゃなく妹ができるかも知れないわよ?」
「えぇ〜っ!?やだよ、妹なんて。僕は絶対に弟が欲しいんだ」
「……まぁ、どうしても弟なの?妹じゃだめなの?」
「女の子なんかつまらないよ!家にとじこもってお人形遊びばっかしてて!弟だったら、いっしょに木登りもできるし冒険ゴッコだってできるもん」
「あらまぁ。困ったわね。そんなことを言ってもどちらが生まれるかは私たちには決められないのよ。赤ちゃんができるかどうかも神様しだいなんですからね」
「やだ。弟が欲しい。母上、神様にお願いしてよ。僕に弟を下さいって」
「まぁ。それじゃあ、父上がお帰りになったら一緒に教会に連れて行ってもらいなさいな。神様にお願いしてくるといいわ」
「そうだね。父上はいつお帰りになるの?」
「……さぁ。大変な戦ですもの」

 
その当時の俺には戦というものがどういうものかも、その戦が父にとってどんな意味を持っていたのかも知らなかった。
貴族である以上、国王に命じられれば戦に赴かなければならない。だが、その戦は偽りの大義を掲げた侵略戦争。その上、相手は父にとって親友とも呼ぶべき人間だった。

 

トントン

 

「奥方様、旦那様がお戻りになられました」
「まあ!それじゃあ、戦が終わったのね!?」
「はい。それで、旦那様から大切なお話があるとのことで、奥方様だけいらして下さるように、と旦那様が」
「……まあ、何かしら」

 
母は眉をひそめて部屋を出て行った。俺は早く父に会いたくてたまらなかったが、メイドに引き止められ、しぶしぶ部屋で待っていた。
一時間ほど経って戻ってきた母の腕には…………。

 

「エディー、ご覧なさい。あなたに妹ができたのよ。今日からあなたはお兄さんになるのよ」
俺は思わずぽかんとして母の腕に抱かれたその赤ん坊を見つめた。
リクエストした“弟”ではなく“妹”ができてしまったということに怒りを覚えることすら忘れて。
……その出逢いの日のことは、今でもよく覚えてる。
あんな綺麗な生き物を見たのは初めてだった。宗教画の天使くらいでしかお目にかかったことのない、えもいわれぬ薔薇色の頬。鏡のようにきらきら辺りを映す、つぶらな瞳。あの時の赤ん坊の愛らしさを表現するには、どんなに言葉を尽くしても足りない。とにかく、俺はひと目でその赤ん坊に夢中になったのだ。

 
「可愛いでしょう?もっと傍でご覧なさいな」

 
俺はおずおずと母の傍に歩み寄っていき、その赤ん坊を間近から見つめた。赤ん坊は俺の顔を見て、きゃっと笑った。

 
「さ、さわっても、いい?」
「ええ。そぅっと、ね?」

 
俺は壊れ物にでも触れるようにそのぷくんとした頬に触れ、もみじのような小さな掌を指先でつついた。赤ん坊はつついた俺の指先を小さな手で握り締めてきた。

その様子が、食べてしまいたいくらいに愛らしくて、俺は言葉も忘れて赤ん坊の笑顔を眺めた。

 
「だっこしてみる?」
「ええ!?いいの?」
「大丈夫よ。重いから、気をつけてね。ほら、しっかり支えて」
「……うわぁ〜」

 
抱き上げた赤ん坊は予想より重かったが、俺はこの愛らしい生き物が俺の腕の中にいるということに夢中で全然気にならなかった。

 
「僕の、妹。僕の……」

 
頬を緩めて赤ん坊をぎゅうっと抱き締めて……俺はふと気がついた。名前をまだ知らないことに。

 
「ねえ、母上。この子の名前は?」
「シェヴールグレンっていうのよ。シェヴールグレン・ユーディス。それが今日からこの子の名前よ」
「シェヴール…グレン……。僕の、シェヴールグレン」

 

まだ子どもだった俺は、赤ん坊がこんな風にある日突然「やって来た」ことに何の疑問も抱いていなかった。
新しい俺の“妹”シェヴールグレンは、家族の間では「シェヴィー」と呼ばれるようになった。
俺は赤ん坊だったシェヴィーに……

 

→よく花をつんできたものだ
→よく遊んでやったものだ
→子守唄を歌ってやったものだ
→さわって無理矢理起こしたものだ

 


→よく花をつんできたものだ

 

乳母
「まぁ、若様。姫様は今お休みですよ。お静かにお願いしますね」
エディー
「あのね、おはな、つんできたんだ。シェヴィーの髪に飾れるように」
乳母
「あらまぁ。今まで花なんか見向きもしなかった若様が珍しいこと」
エディー
「だって、シェヴィーがきれいだと僕もうれしいもん」

 

あの頃の俺は、この、俺だけの小さなお姫様を飾り立てるのに夢中だった。
ままごとや人形遊びばかりの女の子たちを馬鹿にしていたのに、思い返せば俺のやっていたことも、まるで着せ替え人形遊びだ。
だが、それでもシェヴィーを自分の手でますます可愛らしくしていくことが、俺にとって何よりの喜びだったのだ……。


→よく遊んでやったものだ


エディー
「たかいたか〜い!!」
シェヴィー
「きゃっ♪きゃっ♪」
乳母
「きゃあ〜〜あ!!若様ッ!!何をしておいでなんですか!?」
エディー
「何って『たかいたかい』だぞ」
乳母
「…………それは…ッ、赤ちゃんを放り投げて受け止めるものではありませんッ!!」
エディー
「え?違うのか?シェヴィーが大喜びしてるから、てっきりこれで合っているものだと……」
乳母
「…………お願いですから、まともなあやし方をなさって下さいッ!」

 
その後俺は、乳母にも母にも……父にまでもたっぷり叱られ、しばらくの間シェヴィーと遊ぶことを禁止されてしまった。
……あの時は本当に哀しかった……。

 


→子守唄を歌ってやったものだ

 

乳母
「わ、若様!?一体何をお歌いなんですか!?姫様が泣き出してしまわれます!」

 
当時の俺は自覚していなかったが…………俺は、実はものすごく……音痴なのだ。

 

エディー
「何って、子守唄だぞ。シェヴィーがよく眠れるように」
乳母
「こ、子守唄!?あ、あの……もう少し……その……静かな子守唄はございませんか?」
シェヴィー
「きゃっきゃっ♪」
エディー
「シェヴィーは喜んでくれてるみたいだぞ」
乳母
「………………姫様はきっと、たくましくお育ちになられますわ」

 


→さわって無理矢理起こしたものだ

 

シェヴィー
「みゃあぁああぁぁッ!!!」
エディー
「うわっ、泣いちゃった」

シェヴィーが眠っているのがつまらなくて、目を覚まして欲しくて、ちょっかいを出して……それでよくシェヴィーを泣かせたものだった。
シェヴィーが泣いてしまうと、俺はどうしたら良いのか分からず右往左往して……結局 乳母や母に助けを求め、シェヴィーを泣かせたことがバレて叱られたりしたものだった。
思えばあの頃から既にシェヴィーの泣き顔には弱かったんだ……、俺。

 

そうしてシェヴィーはユーディス家の姫君として大切に育てられ、すくすくと成長していった。

 

 

記事続き

 



ラクガキ・ブログにちょこちょこ載せてきた「亡国の王女」はこのシェヴィーです。

赤ん坊時代のシェヴィーの絵もラクガキ・ブログに載せています。)

・書いたのは学生時代。

・PCでノベルゲームを作ってみたくてシナリオを書き始めたのですが、ボリュームが恐ろしく膨らんでいきそうだったので途中でやめて、そのまま止まっています…。
(ゲーム作ろうとするとボリュームが膨大になる件は、pixivさんで連載(?)している「選帝のアリス」を読んでいただいても分かっていただけるのではないかと思います…。)

・シェヴィーは冒頭で主人公の父親が攻め滅ぼした国の王の娘で、戦の最中に主人公の父親に託され、密かに生き延びています。

ゲーム・システム的には、主人公が義妹に群がる求婚者たちを妨害しつつ、義妹好感度を上げつつ、出生を利用されて危険に巻き込まれそうになる義妹を守ってハッピーエンドを目指すという、誰得なのかよく分からないものを考えていました。

・一番のライバルは主人公の国の王子。

・女性キャラはシェヴィー付きの侍女や国の王女(ライバル王子の姉)などいることにはいますが、ほぼシェヴィーの「一人ヒロイン」状態。

・ちなみに義妹の処刑エンドや、絶望的な状況での兄妹ふたりだけの逃亡エンドなど、かなりシビアな結末もありました。

・赤ん坊の頃のシェヴィーに対する態度次第で成長後のシェヴィーの性格がちょっと変わるという案もあったような…。

・ネーミングは仮でつけたものなので適当です。エディーも愛称なのか本名なのか、あやふやです。

・設定もいろいろとまだフワフワしています…。

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