コンテンツ
ヘッダ

言ノ葉スクラップ・ブッキング〜シーン&シチュ妄想してみた。〜

管理人が妄想したシーンやシチュエーションをショート・ストーリー(?)にしたもの。
ジャンルはファンタジー・恋愛などなど。

カレンダー

<< February 2020 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 >>

ボディ
メインコンテンツ

記事

タイトル
タイトル
狂恋の王と骸の王妃〜A Tribute to Inês de Castro〜
記事本文

JUGEMテーマ:短編小説

 

※流血場面あり(詳細描写は避けていますが)、状況的にホラーな場面あり。

 苦手な方はご注意を。


 

 死の間際に、思った。結局、何が悪かったのだろう……と。
 貴方に愛されたことが悪かったのか、貴方を愛したことが悪かったのか……。
 私が貴方の妃にふさわしい“お姫様”でなかったことが悪かったのか、貴方に既に別の相手が決められていたことが悪かったのか……。
 それとも、貴方と私が出逢ったこと自体が、最悪の災いだったとでも言うのだろうか。
 貴方と私のこの恋は、たくさんの人を不幸にし、悲しませた。それなのに……それでもまだ、貴方を愛している。
 もう、物言わぬ骸としてしか貴方のそばにいられない――それなのに、まだ……。
 
 かつて私は“王子様と結ばれるお姫様”に憧れていた。宮廷で繰り広げられるロマンティックな恋を夢想したりもしたものだ。
 けれど運命が私に与えた役割は“王子様と結ばれるお姫様”ではなく、そのお姫様に仕える“侍女”だった。
 私の父は、王家の血を引くある公爵に仕えていた。国の摂政だったその公爵の姫君が、私の使える主人だった。
 彼女を見ていると、嫌でも思い知らされた。
 運命に選ばれた“お姫様”は、彼女であって私ではない。
 
 彼女は、まるで物語の女主人公のように激動の人生を歩んでいた。
 1歳で即位した王が少年となった時、花嫁として白羽の矢が立ったのが彼女だった。彼女には既に婚約者も内定していたが、国王の妻以上の良縁があるはずもなく、元の婚約は破棄された。
 その元婚約者は、彼女の結婚の翌年に暗殺され……黒幕は国王なのではないかと囁かれた。幼いがゆえにまだ形だけの結婚とは言え、夫に元婚約者を殺されるなんて――それが事実なのだとしたら、まるで泥沼悲劇の筋書のようではないか。
 
 そのまま行けば、彼女は実質的にも“王妃”となるはずだった。しかしこの結婚は長くは続かず終わりを迎え、王妃の座には異国から嫁いできた王女が就くことになり、彼女はまるで入れ替わるように、その王女の弟の元へ嫁がされることとなった。
 神に誓ったはずの結婚を破るなんて、罰当たりなのではないかと思ったものだが、“離婚”ではなく“結婚の無効”なら許されるのだと言う。
 神聖なはずの結婚にもそんな“抜け道”があって、大人や政治の都合でいいように振り回されるものなのだ。
 
 若き王が、実際に彼女のことをどう思っていたのかは分からない。
 ただ彼は、彼女がいざ結婚のために国外へ旅立とうとすると、それを阻んだ。
 そもそも彼は、彼女と別れてまで迎えた新しい王妃に、愛を注ぎはしなかった。まるで義務のように世継ぎだけ産ませると、愛妾を作って王妃を遠ざけていた。
 王女を侮辱された上に花嫁も寄越さないとあっては、嫁ぎ先の国が黙っているはずもない。両国は戦争状態に入り、それは四年も続いた。
 
 それは恋などではなく、何かしらの思惑があってのことだったのかも知れない。
 だが、まだ十歳だった私の目には、まるで一人の花嫁を、二つの国で奪い合っているように見えた。
 新たな王妃を得てもなお、摂政との不和が決定的になってもなお、異国と争うことになってもなお、一人の女を留め続けようとする男――まるでドラマティックな恋物語のようだと思った。
 罪深い考えだと知りながら、私は心のどこかで『自分もそんな風に奪い合われる“お姫様”になりたかった』などと思っていた。
 
 両国の争いは、異教の勢力が拡大してきたことを機に集結し、彼女は改めて異国の王子の元へ嫁ぐこととなった。私も侍女として彼女に同行することになる。
 祖国の王と別れた彼女は、しかし今度は異国の王子の妻となり、いずれはその国の王妃となる。王様や王子様と結ばれるべき人は、きっと生まれた時から決まっていて、どれだけ運命に翻弄されようと、必ず国母の座に就くようになっているのだ――そんな風に感じていた。
 “選ばれたお姫様”でも何でもない“侍女”の私には、きっとこの先も王子様とのロマンスなんて待ってはいないのだ。……あの頃は、そんな風に諦めていた。
 
 貴方と初めて逢った時、私はまだ十四歳だった。
 まだ世の中をよく知りもせず……なのに異国の宮廷で働くことになり、心細さに震えていた。
 家では“貴族の令嬢”でも、この国での私は“新参者の侍女”だ。右も左も分からぬ、おまけに知らない人間ばかりの場所で、女主人のために動き回らなければならない。
 そんな私を気にかけてくれ、優しい言葉と眼差しをくれた五歳年上の“王子様”に、どうしてときめかずにいられただろう。
 
 これが私の片想いなら“王子様に憧れる少女の甘酸っぱい初恋”で終わりにできた。
 いけないことと知りつつも、密かに胸の中で想うだけで諦めていられた。
 けれど、知ってしまった。――貴方も私を愛している。
 “選ばれたお姫様”ではなく、物語であれば脇役としてしか描かれない“侍女”の私を、選んでくれている。
 ――それを知ってしまったら、もう、貴方への想いをどうにもできなくなってしまった。
 
 けれど私たちの恋は、誰からも許されなかった。
 貴方の父である国王は、激怒して私を貴方から引き離した。
 正式な妻がいながら他の女を愛しているのだから当然だ――そう、頭では理解しながらも、心の底ではこう思っていた。
 ――義務として嫁いできただけの彼女より、私の方が貴方を愛している。貴女も、彼女より私の方を愛してくれているのに、どうしてそれが認められないのだろう。『愛は尊いもの』と教えながら、真実の愛よりも偽りの愛を優先させるのは何故なのだろう、と。
 十代の頃の私はそんな風に、ただ理不尽な世界を嘆いてばかりだった。
 勝手も分からぬ異国の地で、幽閉同然に自由を奪われ、周囲から“王子を誑かした悪女”と後ろ指をさされ続け……自分が何のために生きているのか、どうしてここにいるのか、分からなくなりそうだった。
 ただ、貴方が私を愛してくれているという事実だけが、心の支えであり、唯一の希望だった。
 いつか貴方が迎えに来て、私をこの苦境から救ってくれる――そう、信じていた。
 
 けれど、そんな私の“救い”は、彼女の不幸と表裏一体のものだった。
 次期国王の妃として世継ぎの男子を産んで二週間も経たぬうちに、彼女は帰らぬ人となった。
 お産の後に母親が亡くなることは、決して珍しいことではない。それはどれほど高貴な女性であっても同じことだ。私にとっても他人事ではない。
 だから、その話を聞いた時、様々な感情が込み上げ、胸の内を渦巻いた。
 お産と死への恐怖、彼女への同情、そして――やるせないほどの罪悪感。
 ……彼女は、どう思っていたのだろうか。自分を愛していない夫の子を産んで死ぬことを……。彼女は、どう思っていたのだろうか。貴女という夫のことを……そして、貴方の愛を奪い取り、妃としてのプライドを傷つけた私のことを……。
 初めてそのことに思い至り、震えるような恐ろしさを感じた。
 ただ恋に落ち、愛し愛される……そのことが、いつの間にか別の誰かを不幸にしている。
 恋を邪魔され、苦境に堕とされ、自分ばかりが被害者だと思っていた。貴女の妃でいられる彼女を、妬ましく思ったこともある。
 けれど彼女の目から見れば、私こそが最悪の“加害者”だったのかも知れない。
 そんな罪の意識に慄きながら……それでも私は、迎えに来てくれた貴方の手を、拒むことができなかった。
 
 初めて逢った日から六年の月日が流れ、私はもう“少女”ではなくなっていた。
 面差しも変わっていたはずだ。それでも貴方は、変わらず愛しげな眼差しで私を見つめてくれた。今度こそ私を妻に迎えてくれると言った。
 私たちは共に暮らし始め、子も生まれた。けれど、やはり正式な婚姻が認められることはなかった。
 国王は私のことを許さず、彼の臣下たちもそれに倣って私を蔑んだ。
 その一方で、貴方の寵愛を受ける私に近寄ってくる者たちもいた。私の兄弟たち、国を逃れて来た亡命貴族……。
 危ういことと薄々感じながらも、私は彼らを受け入れ、貴方に近づけてしまった。
 敵しかいない異国の宮廷に、私の“味方”が増えていくのは、何とも言えない安心感をもたらした。張りつめた日々の後に訪れた、その心の安息に酔わされて、危うい予感から目を逸らしてしまった。
 宮廷内で存在感を増していく“私”は、廷臣たちにとって苦々しいものでしかなかったのに……。
 そうしてついに、私を排除しようとする者たちが、国王の耳に酷い噂話を吹き込んだ。――私と貴方が、彼女の産んだ世継ぎの王子ではなく、私たちの間に生まれた子を王位に就けようとしている、と……。
 
 それはきっと、国王の逆鱗に触れる讒言だった。
 なぜならその国王も、かつては愛妾の産んだ庶出の兄に、父親の愛も王位も全てを奪われかけ、反乱を起こしていたのだから……。
 私は貴方の留守中に子どもたちと共に捕らわれ、国王の前に引きずり出された。
 私に向けられた国王の眼差しは、人間を見る目ではなかった。まるで汚らわしいモノでも見つめるような、冷たい瞳。
 私を“息子を惑わす悪女”と決めつけ、断罪することに何の疑いも抱いていない瞳。
 この人はきっと、自分の中の善悪の基準を、絶対のものと信じている。
 自分が善いと信じたものは誰にとっても善いもので、自分が悪だと断じたものは世界にとっても悪だと思っている。だから、貴方の気持ちにも、私の想いにも、耳すら貸さずに拒絶するのだ。
 だけど……大の男がこんな風にコソコソと、貴方のいない隙を狙って女子供ばかりを攫い、一方的に罪を突きつけて命を奪おうとする……この行為の一体どこに、正義があると言うのだろう。
 
 私を取り囲む男たちの殺意に、私は悟った。――これはもう、助からない。
 絶望と恐怖に心が支配されかけたその時、私の目に子どもたちの顔が映った。私と同じく、絶望と恐怖に怯えた顔……。
 この子たちだけは、私の道連れにしてはいけない。たとえ私と貴方の恋が道に外れた禁忌なのだとしても、何も知らずに生まれてきたこの子たちに罪などあろうはずがない。
 私は震える唇を開いて、国王に訴えかけた。――どうか、子どもたちだけは助けて欲しい。この子たちは私の子であると同時に、国王の血を引く“孫”なのだから、と。
 必死に訴えるうちに、国王の表情が変わっていくのが分かった。
 モノを見るような冷酷は目から、何かを憐れむような瞳へと……。
 もしかして、私の想いが通じたのだろうか。私たちのことを憐れに思って、子どもたちだけでなく、私のことも見逃してくれるだろうか――ほんの一瞬、そんな希望を抱いた。
 けれど国王は、子どもたちの命を奪うことだけを禁じると、私に憎悪の視線を向ける男たちに「その女はお前たちの好きにせよ」と言い放ち、その場を去っていってしまった。
 なんて酷い人なのだろう。どの道、私が殺されることを知りながら『自分は決断を避けたのだから関わりが無い』とばかりに、結果も見ずに逃げたのだ。
 
 子どもたちの泣き叫ぶ声が聞こえる。
 ――ごめんなさい。こんな残酷な別れになってしまうなんて……。ごめんなさい。私の子どもに産んでしまって……。
 もはや避けようもない死を前に、心の中で、愛する全てのものに別れを告げる。
 もう成長を見守ってあげられない子どもたち、異国の宮廷まで来てくれた兄弟たち、そして……最期に頭を過ったのは、貴方だった。
 その瞬間、思った。
 結局、何が悪かったのだろう。何をどうすれば、私たちは幸福に人生を終えることができたのだろう、と。
 答えは見出せないまま、私の人生はそこで途切れた。
 
 それから季節は二度巡り……今、私はなぜか大聖堂で壮麗な儀式に臨んでいる。
 身動きひとつできぬ骸の身体に豪華な衣装を着せられ、頭には王妃の冠を戴いている。隣には、国王の冠を戴いた貴方の姿。
 父王が亡くなり新たな王となった貴方は、私を墓の下から掘り起こし、王妃戴冠の儀式を行ったのだ。
 亡者を王妃に据えるなんて、皆から正気を疑われる行為でしょうに……。
 ……いいえ。貴女はもう既に、心を狂わせてしまっているのかも知れない。
 
 かつて私を悪女と蔑んだ者たちに、貴方は私への忠誠を求める。臣下として、王妃となった私の手にくちづけをせよ、と。
 そんなことをしても、私が生き返れるわけではないのに。そんなことをしても、貴方が狂王と嫌悪されるだけでしょうに……。
 生前の美しさなど見る影もない骨と皮ばかりの姿を人目に晒して、嬉しく思う女がいると思うのかしら。恐怖に引き攣った顔で忠誠のくちづけをされて、喜ぶ女がいるとでも思うのかしら。こんな愚かな復讐に、意味など無いのに……。
 なのに…………心のどこかで、嬉しく思っている私がいる。狂気じみたこの愛に、戦慄を覚えながらも、密かに喜ぶ私がいる。
 貴方の愛を疑っていたわけではないけれど、こんな姿に変わり果ててもまだ、愛してくれるなんて思わなかった。死した後も尚、愛し続けてくれるなんて思わなかった。
 こんな愛に出逢えただけでも、私の人生は幸せだったのかも知れない。
 ……けれど、取り残された貴方の方は、果たしてどうなのかしら。
 
 生きている間は、結局何が悪かったのか、答えを見つけることができなかった。
 でも、今になってやっと分かった気がする。
 もしかしたら、私のこんな“想い”こそが、全ての元凶だったのかも知れない、と。
 貴方に愛されることばかりを望んで、貴方が守ってくれることに甘えて、貴方に全てを委ねてしまっていた。
 自分の置かれた状況も、この国の行く末も、深く考えることもせず、ただ貴方の与えてくれる過保護なまでの愛に溺れてしまった。
 たとえ一国の王子であろうと王であろうと、運命の前では無力で、誰かを完璧に守りきることなど決してできはしないのに。“男に守られるだけのか弱い女”を理想として求められても、本当にそんな力無き存在で生きていられるほど、この世界はやさしくできてはいないのに……。
 貴方に守ってもらうだけではなく、自らも戦う力を身につけておけば良かった。自分の運命を自分で切り拓く力を、身につけておくべきだったのに……。今となってはもう、何もかもが遅い。
 
 骸となった私を、それでも貴方は変わらず愛しげな眼差しで見つめてくれる。けれどその瞳には、拭いようのない寂しさと哀しみの色が宿っている。
 ……ごめんなさい。こんなに愛してくれているのに、私は貴方を幸せにできなかった。悲しみと絶望を与え、狂気に堕としてしまった。
 それなのに、まだ貴方を愛している。もう貴方のために、何ひとつしてあげられないのに。
 私に触れる貴方の手を握り返すことも、貴方の名を呼ぶことさえ、できはしないのに。
 それでもまだ、貴方を愛している。
 もう、あの頃のように気持ちを通じ合わせることができなくても。声も想いも、何ひとつ貴方に届かなくても。
 それでも、ずっと……今も……。
 
記事続き

 

・歴史上の人物や事件を元に妄想を膨らませた恋愛短編小説集「恋愛群像ヒストリカ」シリーズの第3弾です。
(元ネタは史実ですが、あくまでフィクションです。)

・今回の元ネタは、後のポルトガル王ペドロ1世(当時はまだ王子)と、彼の妃に侍女(女官)として付き従ってきた貴族令嬢イネス・デ・カストロの悲恋です。

・こちらのブログ版はイネス視点です。
(「恋愛群像ヒストリカ」はエブリスタさん版とブログ版で語り手(視点)が異なります。)

・ポルトガルでは有名な話らしいのですが、日本ではあまり知られていない話なのではないかと…。

・「ヒストリカ」シリーズは固有名詞を出さないことが基本なのですが、ちょっと分かりにくい所があったらスミマセン…。

(ただ、固有名詞を出したら出したで余計ややこしくなるのが、この時代のこの地域なのですが…。“彼女”の出身国カスティーリャの王と、嫁ぎ先ポルトガルの王の名前が同じ「アフォンソ(アルフォンソ)」だったり…(11世と4世という違いはありますが…)。ペドロにしても、同時代にペドロという名の王が近い地域で3人もいて、おまけに3人とも(あるいは少なくとも2人は)「残酷王」というあだ名を持っていた、というエピソードがあります…。)

・父王に恋仲を引き裂かれたイネスは、一時修道院送りになっていたという話があり、そのエピソードも盛り込みたかったのですが、本によって修道院送りの時期が違っているため(出逢ってすぐだったというのと、二人目の王妃の死去後というのと2パターン)断念しました。

・2人目の妃コンスタンサ・マヌエルは生年がはっきりしないため、ペドロと結婚した時の年齢が分かりません。没年も資料により微妙に異なっていたりするのですが、ウィキペディアに載っていた1345年が一番自然だろうということで、それを採用しています。
(コンスタンサの3人目の子の生年月日が1345年10月31日で、ウィキペでのコンスタンサの没年月日が1345年11月13日ですので、出産後の体調不良で約2週間後に亡くなったとするのが自然かと……。)

・ペドロと2人目の妃コンスタンサの間には3人の子(うち1人は夭逝)が、ペドロとイネスの間には4人の子(うち1人は夭逝)が生まれていますが、イネスの1人目の子が生まれたのはコンスタンサの死の1年後ですので(←ウィキペの没年月日を採用するなら)、一応コンスタンサが生きている間にはそれほど深い関係は結ばれていなかったのかなぁ…と推測しています。

・コンスタンサの死後もイネスとペドロの結婚が許されなかった理由のひとつに教会法の「近親婚の禁止」があったようです。現代日本人の感覚からすると「血が繋がってないのに?」となりますが、当時の近親婚の対象は姻戚にも及び、範囲が広かったようです。
(兄嫁を兄の死後に娶るのも、近親婚とされたり…。その一方で血の繋がりのある“いとこ”との結婚はOKなあたり、複雑過ぎてよく分からないです…。)

・イネスは「しらさぎの首」と称えられた美女だったそうです。皮肉にもその美しい首を斬られて殺されるという悲劇的結末を迎えることになるわけですが……。

・イネスを処刑した3人の廷臣は、後にペドロ1世が処刑したり自殺に追い込んだりしています(←エブリスタ版にはその辺り少し書いています)。その処刑法が一説には生きたまま心臓をえぐり出すという残酷な方法だったとされていますが、史実かどうかは不明です。

・ペドロ1世が即位後にイネスの墓を掘り起こし、王妃戴冠を行わせたのは史実のようですが、臣下たちに骸となったイネスの手への接吻を命じたというあたりは、史実かどうか不明なようです。

(ペドロ1世とイネスの悲恋は、ポルトガルでは詩や物語がたくさん作られているようですので、どこまでが史実でどこまでが“盛って”いるのか分からないというのがあるのかも知れませんね。)

・コンスタンサに代わってカスティーリャ王に嫁いだペドロの姉王女マリアは、世継ぎの王子を産んでペドロと名付け、その子が後のカスティーリャの残酷王ペドロになります(青池保子さんの漫画「アルカサル―王城―」に彼のことが描かれているようです)。

・ちなみにどうでも良い豆知識ですが、ペドロの2人目の妃コンスタンサの父ドン・フアン・マヌエルは摂政であると同時に詩人・寓話作家でもあり、「裸の王様」の元となる話が載った寓話集を世に出しています。
 
前後の記事
<< 明治時代・怪盗ファンタジー小説 (物語の核心部分・抜粋) | TOP | 明治時代・怪盗ファンタジー小説(途中・怪盗シーン編) >>
タイトル
タイトル
スポンサーサイト
記事本文
記事続き
フッター
コピーライト
This template is made by CYPHR. (C) 2020 ブログ JUGEM Some Rights Reserved.